い。
六人はあまりのおそろしさに、助けにとびだすことさえ忘れて、しばらくは、そこにだまって立ちすくんでしまった。
そのうちに勝負はきまった。サルはぐったりと人間の前の床の上に倒れてしまったのだ。
X号はにたにたと、悪鬼《あっき》の笑いを浮かべながら、博士の頭にメスを入れた。
「どうするんだろう」
「ちょっと待ってみよう」
六人はささやきかわして、そのありさまを見まもっていた。と思うと、X号は博士の頭の中から脳髄をつかみだし、自分の頭の中から取りだした脳髄と手ぎわよく入れかえたのである。
山形警部も、少年たちも、恐ろしさにがたがたと震えていた。
「また脳髄を入れかえたよ。こんどは博士のからだにはいっているのがほんとうの谷博士で、サルのからだにはいったのがX号だよ」
山形警部は、そっと少年たちの耳にささやいた。
手術はまたたくまに終りをつげた。まるでりんご[#「りんご」に傍点]かなし[#「なし」に傍点]をおきかえるように、血一滴出ないくらいであった。
X号は谷博士のからだを、床の上に横たえると、すぐに部屋からとびだしたのである。
「よし、これで向こうの計画はわかった。X号は
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