。
「えッ、君はすると……」
「しッ、先生、大きな声を出しちゃいけませんよ。この建物の中では、何一つゆだんして物がいえないのですよ」
機械人間はこういって、じッとあたりの様子をうかがっているのだった。
X号おどろく
その翌朝、X号の谷博士は、大きなあくびをしながら、自分の部屋の寝台の上で目をさました。
「ああ、いい気持ちだった。ゆうべ電気をかけておいたおかげで久しぶりによく寝たが、これでせいせいしたわい」
こんなひとりごとをいって、博士は枕《まくら》もとのボタンを押した。
扉がひらいて、一人の機械人間が、銀の盆《ぼん》の上に朝食をのせてあらわれた。バタートーストにスープに、ハムエッグスに、コーヒーに葡萄酒《ぶとうしゅ》、どれもふつうの量の三倍から四倍もあった。
顔も洗わず、歯もみがかずに、X号がもりもりと、朝食をたべはじめた時である。扉のかげから、いま一人の機械人間が、あわてたようにかけこんで来た。
「先生、たいへん、たいへんですよ」
「なんだ、うるさい。朝っぱらから、そんな大きな声でさわぎたてては、朝飯《あさめし》がまずくなってしまうじゃないか」
X号は、眉
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