に立って片手を高くあげ、大声で叫んだ。
「ひらけ、ゴマ!」
これはどうしたことだろう、何もなかった白壁《しらかべ》には、ポカリと畳一畳ぐらいの大きな穴があいたではないか。博士のからだは、音もなくその穴の中へと、吸いこまれて行った。
「とじよ。ゴマ!」
中から聞こえる声とともに、壁の穴は、また音もなく、もとのようにとじてしまったのであった。
恐ろしい疑い
一方、五人の少年は、望遠装置にうつった、博士の恐ろしい姿に、すっかりおどろいてしまったのである。
「戸山君、いったい博士はどうしたのだろうね。どんな悪者のために、あんな目にあわされているのか知れないが、みんなで助けに行こうじゃないか」
「うん……」
そういいながらも、戸山君は、望遠装置からはなれようとはしなかった。
「戸山君、どうしたんだい。早く行こうよ」
「君たち、これはたいへんな話だよ。ちょっとあわてずに待ちたまえ。いったいあれはほんとうの谷博士かしら」
「そんなこと、あたりまえじゃないか。谷博士でなかったら、だれだというんだい」
「もしかしたら、……X号が博士のからだの中にしのびこんで……」
このおそろしい
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