《ねお》きするのは、博士から、最新の科学技術の教えを受けるのが目的だった。しかしそのほかに、もっと少年たちが力を入れていることがあった。それは、かねて少年たちが胸の中にひそめていた不審《ふしん》を明きらかにすることだった。その不審とは、読者諸君もごぞんじのように、谷博士の人がらがどうしても気になってしようがないことだった。
 博士は、姉ガ岡病院で、目の療養《りょうよう》をしているころまでは、戸山君たち五少年が、ほんとうに心から親しめる博士だった。ところが、博士がX号に誘拐《ゆうかい》せられて、この研究所へもどって来、そしてその両眼《りょうがん》がはっきり見えるようになって以来、博士はたいへん元気になったけれど五少年には親しみにくいものとなってしまったのだ。
 少年たちは、かたい約束をして、博士の正体をくわしく調べることになった。そして五少年が研究所で探偵みたいなことをしていることは、博士にさとられないように、深い注意を払うことになった。
 少年たちはひそかに博士の日常生活に目を光らせていたのだ。
 あるとき、少年たちは、博士が夜になってすべての扉に厳重《げんじゅう》に鍵をかけこんだのを
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