す。さあ、早く、あのもとのからだへ私の脳髄を移しかえてください。博士、お願いします。私は、こんな女の子のからだで、これ以上生きていられません」
娘姿の山形警部は、泣いて谷博士に訴えた。
だが、博士は首を左右に振った。
「お気のどくには思うが、すべては、X号のやったことです。わしには、そんな乱暴な手術をする勇気がありませんわい。わしに、それをせよといっても無理というものだ」
博士は尻ごみをする。
山形警部は、博士にすがりついて、いよいよ気が変になったようになって頼みこむ。それを見るに見かねて氷室検事も口ぞえをして、博士に頼んでみた。
ようやく博士は、こういった。
「それほどいわれるならば、いつしかわしの気持ちが非常によくなり、からだの調子も上々の日に、思いきって手術をしてあげよう。それまではおとなしくして待ちなさい」
これだけの口約束《くちやくそく》が、山形警部をたいへん喜ばせた。彼はもとのからだに戻る希望を持てる身になったのである。
三角岳《さんかくだけ》メトロポリス
それ以来、X号の乱行は、まったく見られなくなった。
そうでもあろう、X号の本尊である電臓
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