断《ゆだん》なくついていかせた。検事自身は博士と並んでいく。
「怪人はどこにいるのですか」
「冷蔵室の中においてある。この部屋だ。今開ける」
 それは大金庫の扉のような見かけを持って背の高い金属製の大扉であった。博士は扉の上の目盛盤《めもりばん》をいくつかまわしたあとで、ハンドルを握り、ぐッとまわして手前へ引いた。すると大きな扉はかるくひらいた。中からさッとひえびえとした気流が流れだして、検事たちの顔をなでた。
「大した低温《ていおん》ではないから、そのままおはいりなさい」
 博士は先頭に立ってはいった。一同は気味わるいのをがまんして、うしろに従った。
 中はたいへん広く、中くらいの倉庫ほどあった。博士はずんずんと奥へはいって、そこにある小部屋の引き戸をあけて、その中へはいった。がらんとした殺風景《さっぷうけい》な棚《たな》ばかりの部屋であった。その棚の一つを博士は指さした。
「ほらこれだ。これが君たちが探していた悪漢《あっかん》の死体だ」
 怪人の死体とは!
 なるほど、カンバスの布《ぬの》をかぶって棚の上に横たわっているのは、人間ぐらいの大きさのものだった。博士はカンバスをめくった
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