物があるのを発見せり。火星人隊の総勢は約十名かとおもわれる。彼らの乗物は、その形、大きい皿の如く、その中央の出入口よりぞろぞろと現われるのを見たり。わが隊は、そのあとにて、アメ山を下りて、ひそかに火星人の乗物に近づけり。幸《さいわ》いに乗物には火星人の居る訳なし。しかも出入口は、明け放しになり居りたるゆえ、内部へ入りて見たり。その結果、われらは、風間、木曾の二少年を発見せり”
「ほう、二少年が見つかったそうじゃ」
“……さりながら、二少年は共に、人事不省《じんじふせい》のありさまにて発見せられたるゆえ、われらはおどろき、手当を加えつつあるも、いまだにそのききめなきはざんねんなり。われわれ二少年をこのまま連れ戻ろうとす。医療の用意をたのむ”
「ほう、二少年とも人事不省だそうだ。それをたすけて、第四斥候隊はこっちへ戻ってくるというが、うまくかえれるかどうか、わからない。すぐさま、第四斥候隊の方へも、救援隊を向けてやれ」
辻中佐は、心配の中にも、第四斥候隊の無事だったことを知って、ほっと一息ついたのであった。
我、飛びつつあり
「それにしても、第五斥候隊の方はどうなったかな」
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