たのである。
それにしても、どうして三浦がクイクイの神となりすまして、原地人たちからそんなにあがめられているのか。
三浦に言わせると、流れついた島の人の中にあって、自分の命を安全にしておくためには、神さまになるのが、一番かしこいやり方だとおもったからだそうだ。そして、それはきわめて訳のないことだったというのである。
どうして?
そのわけは、これからクイクイの神が始めることを、しばらく見ていれば、ひとりでにわかるだろう。
クイクイの神は、ちょっと気むずかしい顔をして、二人の酋長のまえにすすみ出た。彼はえへんと咳ばらいをしておもむろに腕をくみ、
「こりゃ、願は何事じゃ!」
と、おぼつかない原地語でいった。
「おう、酋長ロロよ、クイクイの神が願をきかれるぞ、早くおまえのつれてきた病人をここへ出せ」
酋長ミンチがさいそくすると、
「これ、病人を前へつきだせよ」
酋長ロロは命令をした。
ロップ島の原地人たちは、いちどきに立ちあがって、その中に立っていた一人の若い女をかつぎあげて、クイクイの神の立っている前に、まるで土嚢《どのう》でもなげだすように荒っぽく、どんとおいた。
女は
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