こと、実は日本人漁夫の三浦須美吉であった。
ダン艇長も、鉄鎖でつながれている太刀川を見て、
「おお、……」
と、いって、かけだそうとした。それを、酋長ロロと三浦須美吉が、無言でぐいとおしもどした。
この部屋の外には、衛兵がいるのだ。もしこれが知れたら、非常警笛が鳴りひびき、同時に衛兵たちがどやどやとなだれこんで来て、四人をうむをいわさず、銃殺してしまうだろう。
ダン艇長は、気がつくと、そーっと太刀川のそばに近づいて、
「太刀川さん。これは一たいどうしたのですか」
といって、時夫の手を握った。
「ありがとう。これにはわけがあるが、僕は、捕虜になってしまったんです。しかしあなたがたは、どうしてこんなところへ?」
するとダン艇長は、
「太刀川さん。これは、すばらしい探検記ですよ。だが、僕たちは、このまえ一度、あなたをみかけましたね」
「そうそう、海底の汽船が沈没していたところでしょう」
「そうです、あの時、僕はあなたを見つけたのですが、あまりのことにびっくりしたのです。実は、太刀川さん。僕はこの酋長ロロのすんでいるロップ島へながれついて、一命を助ったのです。酋長ロロは、なかなかり
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