の席にいる副司令のガルスキーだった。彼のあごも、ぶるぶるとふるえている。
「君までがそんなことで、どうするのだ、戦艦陸奥が来ようと、航空母艦のサラトガが来ようと、わが海底要塞の威力の前には一たまりもないはずだ」
 といいながら、ケレンコは動物園の猿のように、鉄柵をにぎってゆすぶった。が、ふと前の壁をみて急に気がついたらしく、
「なあんだ、ガルスキー、まだ、潜望テレビジョンがつけてないじゃないか」
「いや、閣下がおいでになってから、うつしだそうと思っていたのです。では、ただ今」
 ガルスキーが、あわてながら、スイッチをひねる。と、前の壁に、映画のようなものがうつりだした。よくみると、波のあらい海上を二隻の艦影がまっしぐらに走っている。これこそ潜望テレビジョンで海上の有様をうつしたものだった。
 二隻の艦は、いずれもこちらに近づいているらしく、艦影はぐんぐん大きくなってくるのであった、ケレンコは、待ちきれないらしく、やがて、あらあらしい声で、
「おい、もっと大きく出してみろ。どこの軍艦だか、これではさっぱりわからないじゃないか」
 ガルスキーは、いわれるままに倍率をあげるハンドルをくるくる
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