でした。それが済むと、室の一隅に置かれた無線の送受信装置やX線の発生装置がゴチャゴチャ並んでいる方をジロジロと見廻していましたが、配電盤の開閉器を全部きってしまうと、機械という機械の間を匍《は》いまわり、変圧器の下に手をさし入れて掌を油だらけにしたり、丹念にボールトをはずして電動機を解体したりなぞやっていました。それでも彼が探し求めるものはないらしい様子で、遂には機械の中に棒立ちとなったまま、当惑顔《とうわくがお》にうちしずんで見えました。
「なにを探しているんだ、赤星君」呆気《あっけ》にとられていた尾形警部が声をかけましたが、探偵は口の中で返事をしたばかりであったのです。が何を思いついたか、先刻《さっき》とりはずした受信機の方をふりかえると、彼の眼は燃え立つばかりに輝きました。受信機のあった丁度真下と思われるところに、さきほど彼が点検したと同じ形の目盛盤が一個、腹をむけて転《ころが》っていたのでした。
赤星探偵は、その小さい目盛盤をピンセットの先に挿《はさ》みあげましたが、それを紙の上に置くと青酸加里の白い粉をパラパラと削り落し、今度は懐中から虫眼鏡を出してのぞいたようですが、
「
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