、どこへ隠して持っているのか」
 と、声をあらくしていった。
「ぼくにものを聞きたいのやったら、聞くように礼儀をつくしたらどうです。昨日からぼくを罪人《ざいにん》のようにひどい目にあわせて、さあ答えよといっても誰が答える気になるものか」
 牛丸は、はじめて口を開くと、相手の非礼をせめた。
「お前から礼儀のお説教を聞くために呼んだのではない。こっちからたずねることだけに答えればよい。それを守らなければお前の気にいるような拷問《ごうもん》をいくつでもしてあげるよ。たとえば、こんなのはどうだ」
 頭目が、椅子の腕木のかげにつけてある押釦《おしボタン》の一つをおした。すると天井から、鍋《なべ》をさかさに吊ったようなものが長い鎖《くさり》の紐《ひも》といっしょに、すーッと下りてきた。そして牛丸少年の頭に、その鍋のようなものがすっぽりかぶさった。
「あ痛ッ」鎖はぴーんと張った。そして鍋のようなものはしずかに持ちあがった。と、それに牛丸の頭髪が密着したまま、上へひっぱられていくのであった。


   あの手この手


「痛い、痛い」牛丸少年は宙吊《ちゅうづ》りになった。
 痛い。髪の毛がぬけそうだ。
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