しょうが、それはわが輩の仕事の範囲ではない」
戸倉老人に返事をさせるか、させないかは、頭目、あんたの腕次第だよ――と、いわないばかりだった。
「ふん」頭目は、つんと首をたてた。「わしは知りたいと思ったことを知るだけだ。相手が柿の木であろうと、人間であろうと、太陽であろうと、返事をさせないではおかぬ。それに、このごろわしは気が短くなって、相手がぐずぐずしていると、相手の口の中へ手をつっこんで、舌を動かして喋らせたくなるんだ。すこしらんぼうだが、気が短いんだからしようがない」
机博士も木戸も、その他の幹部たちも、おたがいの顔を見合した。頭目がそんなことをいうときには頭目はきっとすごいことをやって、部下たちをびっくりさせるのが例だった。その前に、頭目は、しっかりとした計画をたてておく。それからそれに向ってぐんぐん進めるのだった。だから、成功しないことはなかった。らんぼう者のように見えながら、その実はどこまでも心をこまかく使い、抜け目のないことをする頭目だった。部下たちが、頭目に頭が上らないのも、そこに原因があった。
はたして、その夜のできごとは、後日になって部下たちがたびたび思いださな
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