が毎日きてくれるので、わしはどんなに楽しみだか知れません。ちかごろではもう、すっかり子供にかえった気持ちで、いつまでも、こうして、平和に暮したいと思うくらいです」
「ははははは、あなたも変りましたな。しかし戸倉さん、あなたが、そういうふうに平和を愛されるようになったのは結構だが、そのまえに、ぜひとも解決しておかねばならぬ問題がありましょう」
「むろんです。あの四馬剣尺のことでしょう。わしはもちろん、最後まであいつと闘う決心じゃが、警部さん、その後、あいつらの動勢《どうせい》について、何か情報が入りましたか」
「はあ、若干の情報は入っています。しかし、戸倉さん、それよりまえにお聞きしたいのだが、あなたと四馬剣尺とは、いったい、どういう関係なのですか」
それをきくと戸倉老人は、しばらく眼をつむって考えていたが、やがてかっとそれを開くと、
「いや、お話しましょう。もう、こうなっては、何もかも洗いざらい打明けて、あなたがたの御援助《ごえんじょ》をこうよりほかにみちはない。まあ、聞いて下さい。こういうわけです」
と、そこで戸倉老人が打明けたのは、いつか山姫山《やまひめやま》の山小屋で、春木、
前へ
次へ
全242ページ中223ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング