つけこむのは、得意中の得意さ。あんまりもうけすぎるから、こんどみたいな目にあうんだ」
 そういって、にくまれ口をきく者もいた。
「いや、それは商売上手《しょうばいじょうず》というものだ。そんなことでなにも爺さんは殺されることはないんだ。ああして殺されたのは、爺さんがひどいことして集めた宝石の中に、おそろしい呪《のろ》いのかかっているダイヤモンドがあったんだ。それは元、インドの仏像《ぶつぞう》のひたいにはめこんであったのを、ある悪い船のりがえぐり取って、盗んでいった。そしてそれをチャン爺さんに売りつけた。するとインドの高僧《こうそう》が船のりに化《ば》けてはるばる取返しにきたんだ。爺さんはすなおに返さなかったもんだから、あのように、えいッと刺し殺された」
「ちがうよ。ピストルで撃たれたんだ」
「あ、ピストルか。ピストルでもいいよ」
「ほんとかい、その話は」
「つまり、そうでもあろうかと、わしは考えたんだがね」
「なんだ。ひとが事件に熱中しているのをいいことにして、うまくかついだね」
「とにかく、あの爺さんは、叩《たた》けばほこりがでる人物だ。犯人は永久に分らないよ」
 たしかにそのとおり
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