が毎日きてくれるので、わしはどんなに楽しみだか知れません。ちかごろではもう、すっかり子供にかえった気持ちで、いつまでも、こうして、平和に暮したいと思うくらいです」
「ははははは、あなたも変りましたな。しかし戸倉さん、あなたが、そういうふうに平和を愛されるようになったのは結構だが、そのまえに、ぜひとも解決しておかねばならぬ問題がありましょう」
「むろんです。あの四馬剣尺のことでしょう。わしはもちろん、最後まであいつと闘う決心じゃが、警部さん、その後、あいつらの動勢《どうせい》について、何か情報が入りましたか」
「はあ、若干の情報は入っています。しかし、戸倉さん、それよりまえにお聞きしたいのだが、あなたと四馬剣尺とは、いったい、どういう関係なのですか」
 それをきくと戸倉老人は、しばらく眼をつむって考えていたが、やがてかっとそれを開くと、
「いや、お話しましょう。もう、こうなっては、何もかも洗いざらい打明けて、あなたがたの御援助《ごえんじょ》をこうよりほかにみちはない。まあ、聞いて下さい。こういうわけです」
 と、そこで戸倉老人が打明けたのは、いつか山姫山《やまひめやま》の山小屋で、春木、牛丸の二少年に語ってきかせた話だが、戸倉老人はさらに言葉をついで、
「つまり、海賊王デルマから、黄金メダルの半ペラを譲《ゆず》られた、オクタン、ヘザールの二人の子孫《しそん》というのが、この戸倉と、四馬剣尺のふたりだが、この四馬剣尺というのは、まことに疑問の人物で、わしの聞いているところでは、ヘザールの子孫というのは、幼いときに病気にかかって、それきり身体が発育せず、いままでは小男になっているということを耳にした。それでも、年頃になると結婚して、娘がひとりできたということだが、まさか、その娘が、あの横綱のような大女であるはずがない。だから、わしにはどうも、あの四馬剣尺という覆面《ふくめん》の頭目が何者だか、さっぱり見当がつかんのじゃ」
 戸倉老人の話をきいて、春木少年はキラリと眼をひからせたが、かれが口をひらくまえに、秋吉警部がからだを乗りだして、
「なるほど、なるほど、それでだいたい事情はわかりましたが、いつか殺されたチャンフーというのは……」
「ああ、あれですか」老人はちょっと暗い顔をして、
「あれは、まったく可哀そうなことをしました。なにあれは、わしの双生児《ふたご》でもなんでも
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