たいのよ。今あたしたち三次元世界をつらぬいて四次元世界の物体が通過したとすると、あたしたち三次元世界の生物は、それをどんな風に感じるでしょうか」
「さあ!」
「四次元の物体はどんな形のものだか、あたしたち三次元生物には、どんなに首をひねったってわかりっこないんです。しかしその四次元の物体が、あたしたちの三次元世界に交わると、その切口はあたしたちにも見えるわけね。ちょうど前のお話で、水の平面の世界にすんでいる生物が、お芋を一つの円と見たと同じように。――だからあたしたち三次元世界においては、四次元物体の切口が立体に見えるわけなのよ。ここが重要な点ですよ」
「何もない空間に、とつぜんあらわれたぼんやりした影のような形。それがだんだんはっきりしてきて、やがて人形か何かになる。が、それがいつしかぼんやりかすんでいって、おしまいにはふっと消えてなくなる。そういうものを、この世の人は幽霊だといっています。ところが、今のべた理屈でそれを説くならば、幽霊トハ四次元世界ノ物体ガ三次元世界ニ交ワリタルトキニ生ズル立体的切口ナリといえるわけでしょう。このお話がわかって、道夫さん」
 そう問われて、道夫はよう
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