ょう」
「ほら、きいてはいけないといったでしょう。そんなことは……」雪子はそういって、やさしく道夫をにらんだ。
「さあ、お話があるから、その椅子に腰をおかけなさい」
そういわれて、道夫は気がつき、あたりをじろじろ見まわした。彼の顔に、大きなおどろきの色があらわれた。
「おや、どこだと思ったら、ここは雪子姉さんの研究室だ」
いつの間にか、雪子の研究室へきていたのだ。病院からここまで、最短距離でいっても二十キロメートル近くあろう。その間を道夫は、どうしてここまできたのであろうか。どの道を通ってきたのであろうか。時間にしてものの十秒とかからなかったと思うのである。ふしぎなことだ。
「また、何かききたいんでしょう。今はいけませんよ」先を越して雪子が道夫にいった。「それよりもこれから重大なお話をします。それは四次元世界のことです」
「なに? それは……」
「四次元の世界のことよ。知っていますか、道夫さんは、四次元世界がどんなものであるかということを」
「ぼく、知らない」
道夫は、なぜ四次元などというへんな名前のものを大事そうにかつぎだしたのか、気がしれなかった。それよりも今の問題、二十キロ
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