たてば、かならずここに押しかけてくるだろう」
「えっ、たった二、三時間しか、猶予《ゆうよ》がありませんか」
「二、三時間あれば、この月世界から離陸することはできるじゃろう」
「それはできますが、本艇はルナビゥムをもっとたくさん手にいれなくては予定の宇宙旅行ができないのです。実は倉庫第九号に、そのルナビゥムがかなり豊富に貯蔵してあったのですが、こんど来てみると、それがそっくり盗まれているのです。全く困りました」
「ああ、あの倉庫のルナビゥムのことか」
「おや。モウリ博士は、あの倉庫のことをご存じですかな」
「知っていますよ。あれも月人がやったことです。あとでくわしく話すが、あの倉庫のことを、たいへん気にしているのです。もちろんルナビゥムの用途《ようと》についても、彼らは勘《かん》づいていますのじゃ。そこで地球人を困らせようとして、あの倉庫にあったルナビゥムは全部ほかへはこんでしまった。」
「うーン、それは気がつかなかった。こっちのゆだんでした。で、どこへはこんでしまったのでしょうか、そのルナビゥムを――」
「その場所を教えてさしあげる。近いところじゃ。だから、あと二時間以内に、それを掘り
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