して火事なんか、ひき起したのでしょうか」
「それはきっと、大きな宇宙塵が本艇の中部倉庫の付近へ衝突《しょうとつ》して、中部倉庫にしまってあった燃料が発火したのでしょう」
 女史は、そう答えた。
「へえーツ。そんな大きな宇宙塵があるのですか」
「大きさが富士山くらいある宇宙塵は決して少なくないと、今まで知られています」
「富士山くらいですか。そんな大きなものも、塵《ちり》とよぶのですか」
「宇宙の塵だから、大きいのですよ」
「そんな大きな塵にぶっつかられたら、本艇《ほんてい》なんかひとたまりもなくこわれてしまうじゃありませんか」
「そうですとも。幸いにも、さっき本艇に衝突したのは、小さい岩くらいのものだったのでしょう。あ、信号灯がついた。わたしをよび出しています。めんどうな仕事がはじまるのでしょう。あなたも早く、消火区へ行ってお働きなさい」
 スミレ女史は正吉にそういって、受話器を頭にかけた。


   火星に着陸


 正吉は、中部消火区へ急いだ。
 もうみんな集まっていた。
 なるほど燃料倉庫の一つから、ものすごく火をふきだしている。
 きいてみると、やっぱりスミレ女史のいったとおり
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