は大爆発したことだろうと、怪囚人から聞いたことを話した。四少年は、それを聞いておどろいた。そしてその怪囚人のところへ行ってみることになった。
ところが、どうしたわけか、さっき八木君が開いて通って来た扉が、彼が閉めもしないのに、ぴったり閉っていた。それを開こうとしたが、なかなかあかない。秘密錠《ひみつじょう》になっている牡牛の彫刻があるかと探したが、そんなものはなかった。もちろん鍵穴もない。いろいろとやってみたが、扉はついにあかなかった。
「これはめんどうだ、時間がかかる、あとのことにしよう」
と、四本がいい出し、ほかの者もそれにさんせいしたので、あとまわしになった。そして五少年は、実験室をしらべる仕事をつづけることになって、そっちへ動き出した。
「あ、あの振子を、あのままにしておくのは、心配だ。振子が動きださないように、縄《なわ》なんかでしばっておきたいが、縄はないかしらん」
縄はなかったが、細い紐《ひも》が実験室にあったのを思いだした者があって、それをとって来た。そして五少年みんなで力をあわせて、重い大きな振子を紐でむすんで、その紐の他の端を階段の手すりにゆわきつけた。こうして
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