国際殺人団の崩壊《ほうかい》
海野十三

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)作者《わたくし》

|:ルビの付いていない漢字とルビの付く漢字の境の記号
(例)大変|可笑《おか》しい

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、底本のページと行数)
(例)ごま[#「ごま」に傍点]
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 作者《わたくし》は、此《こ》の一篇を公《おおやけ》にするのに、幾分の躊躇《ちゅうちょ》を感じないわけには行かないのだ。それというのも、実《じつ》は此の一篇の本筋は作者が空想の上から捏《こ》ねあげたものではなく、作者の親しい亡友《ぼうゆう》Mが、其の死後に語ってきかせて呉《く》れたものなのである。亡友《ぼうゆう》Mについては、いずれ此の物語を読んでゆかれるうちに諸君は、それがどのような人物で、どのような死に方をしたのであるか、おいおいとお判りになってくれることであろう。それにしても「死後に語ってきかせたもの」などと言うのは大変|可笑《おか》しいことに聞えるかも知れないが、これも事情を申して置かねばならないことであるが
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