ちのものだ」
「そりゃ、呑気《のんき》すぎる説明じゃ」藤戸大尉が、本気になって反対した。
「俺に一説がある」紙洗大尉が、その後について云った。「三対一の比率は、あまりに甚《はなは》だしい。しかし軍令部が、見す見す負けるような計画を作る筈もない。そうかと云って、いくら吾が飛行機の優秀を見積り、兵員の技能を過信してもこの比率は、あまりに桁外《けたはず》れすぎる。そこで問題の解答は、こうだ。何かこう新兵器があって、敵機の三分の二を充分に圧迫することの出来る見込みが立っているのだ、トナ」
「いよいよもって、甘過《うます》ぎる話じゃ」藤戸大尉は慨歎《がいたん》した。「俺の考えを最後に附加えるとこうじゃ。空軍として一時に参加出来るのは六百機、乃《すなわ》ち我れと同数に過ぎぬ。しかし米国艦隊が日本沿岸何百キロの距離に近寄ったところで戦争をするとなると、日本の海岸警備隊や、陸軍機が、戦争に参加することとなる。それに対しても充分の圧倒が出来る台数をというので、あの台数が出て来たのだ。又そうなると、日本の陸地の一部を占領することが出来れば、別に元の軍艦へ戻らなくてもいいわけサ。この辺に、三対一の比率が出て
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