の小径《こみち》をころがるように谷の方へおりてゆく様子も、もちろんカメラにおさめられていた。
 一番先におりていったのは、ラウダだ。彼は五年間もこの島に住んで、朝から晩までさびしい山道を往来《おうらい》している。だからケンが登山でならした腕だと自慢しても、また玉太郎が身体が軽く敏捷《びんしょう》だといばっても、ラウダにはとうていかなわない。
 ラウダは崖の上にたった。
 下には恐竜がモレロたちの体をまり[#「まり」に傍点]のように、もてあそんでいるところだった。
「ピー、ピー、ピイヒョロ、ヒョロ」
 ラウダが口笛をふいた。恐竜に聞かせるように、それは何かの合図のような音色《ねいろ》をとっていた。
 すると、恐竜の首が一斉《いっせい》に崖の上のラウダの姿にそそがれた。
 恐竜どもが、ラウダの口笛から、何かの合図を受けたことはまちがいない。
 ケンが来た。玉太郎も来た。
「ラウダ、ふしぎなことがおこったな」
「ふしぎでもなんでもない。彼が恐竜に命令したんだ」
「命令」
「うん、つまらん遊びはよせといったのだ」
 ラウダは恐竜をあやつることを知っているに違いない。
「君は恐竜を自由にできるか
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