に香りの高いコーヒーか」
「何をくだらんことをいっているんだ。ここはパリーじゃないよ、コーヒーなんかあるものか」
「あ、そうでしたな」
「恐竜の朝飯は何んでしょうね」
「そんなこと俺が知るものか、恐竜にきいてみろ」
「へーい、もしもし恐竜さん」
「こら、だまれ」
 モレロの一喝《いっかつ》で、ラルサンは首をちぢめた。
「だまって、朝まで待ちゃいいんだ……」
「へーい」
 ちょうどこの時、玉太郎の一行は、島の怪人ラウダの巣にたどりついた頃だった。それから一行が船にのり込んで、その船が外海にすすみ出て行こうとするまで、モレロ達三人は恐竜のねている洞窟のすみで、小さくなって朝のくるのを待ちつづけたのだった。
 思わずウトウトすると、フランソアはモレロのたくましい腕でぐっと首の根をつかまえられた。
「おい、起きろ、起きろ」
「朝日が出ているのだろう、洞窟の入口がかすかに明るい」
「油断しちゃならねえぞ。恐竜が御出勤《ごしゅっきん》だ」
「へえ、どこの会社へ」
「馬鹿野郎、会社へなんぞ行くものか」
「じゃ、お役所ですか、バスに乗って」
「どこまでも間抜けなんだ。眼をさませよ、お前は、何か夢でも見
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