るのだ、底をとめていたあるものがとかれた証拠だ」
 ラウダの眼は生き生きとかがやいていた。
「わかったケン、僕らがあの洞穴で岩をどかしたね。あの時に綱を引いたろう、あの綱だよ。あの綱が、この船をつなぎとめていたんだ」
「それは確かだろうね、ダビット。君の説は正しいと思うよ。ラウダ、船の動いた説明をこんどは、僕らがしよう」
 ケンはえへんと一つ咳《せき》ばらいをして、話をつづけた。
「この船の底から太い綱が出ている。その綱の一端は、大きな岩によっておさえられて動かぬようにされていたのだ。僕らはぐうぜんの機会からその綱をひっぱった。綱をひっぱることによって、綱をおさえていた岩をのぞくことが出来ましたのだ。僕らがこうして、ここまでやって来られたのも、その岩がどいてくれたおかげだったのだが、その岩はこの船まで動かしてくれたわけだったのだ」
 ラウダは大きくうなずいた。
「なんとしても僕らはこの島から救《たす》かるチャンスにめぐまれたんだ」
「よかったねえ、ダビットさん」
 玉太郎はそういって、甲板のはしまで走り出て来た。
「ラツールさん、僕たちは助かりましたよ!」
 大きな声だ。それが岩肌には
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