れだけは頬かむりして、逢うことにしている。親しい友と語らずして、何んの生甲斐があろうか。そして友から受ける精神的活力は、闘病療養のためにこの上もない貴重なくすりなのだ。
 いろいろ喀血出血の原因を考えたが、何分にも自分は生理学や病理学には素人であって、本尊をつかんでいるかどうか分らない。ただ一つの自信は、自分の躰であるから、いつもよく観察しているので、こうもあろうかと推察に自信がついてくることである。
 要するに、出血喀血の原因動機にはいろいろあり、そして同時に、出血喀血の原因動機ははっきり区別出来ないということだ。で、喀血出血の原因となるべき諸行について日常極度に恐れを抱いて暮すということは、如何がなものかと思う。いくら咳をしても血管が切れないこともあれば、ちょっとした咳でぷつんと切れることもあるのであろう。
 だからそんな心配をしているのは阿呆というべきであろう。もちろん無茶をしてはいけないが、こうしたら喀血出血するか、ああしては赤いものが出るぞと、神経過敏に恐怖観念に駆立てられていることはよろしくないのだと思う。
 ところが、夜分、停電で真暗な寝床にいたり、夜中に胸の工合が変で目
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