わり]
 夜に入りて出版の用にて竹田清治君来。折から停電。未筆稿の印税前渡し持参の連らく。
◯昌彦少し具合わるし、昨日よりなり。

 八月六日
◯広島へ原子爆弾投下の一周年なり。昨年を思い、この一年間を偲び感慨尽きず。
◯昌彦、心臓を苦しがる、村上先生の急来診を乞いて注射にておさまりけり、少々熱あり。
◯昨夜の月。マンマル。
◯原稿執筆仲々進まず、漸く数枚也。
◯「地獄一丁目」などかいて夜に入りて子供をおどかしてよろこぶ。

 八月八日(金)
◯昨日薬をもらいそこねて、今朝は薬抜きなり。
◯写真機屋さん来る。小型映画のセメントとフィルム二本とオシスコップ届けてくれる(九十五円)。岡東君より預かり中の映写機をテストす。モーターの廻転せざりしもの、油を入れてやっと回復する。
◯「小国」の原稿、蒼鷺もの第二回の「血染の昇降機」を書き了える。三十枚で、さっぱりまとまらず。書き直したが香しからず後味わるし。
◯朝、自由出版より電話あり、来る十五日の会合につき問合はありたるも断わる。
◯松竹事業部野口氏よりの招宴と観劇もまた断る。病気ゆえなり。
◯帆苅氏来宅、「報知新聞」が来る八月十三日より夕刊新
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