のかして、猫又を利用した新規の起重装置をこしらえるように頼んだ。それが完成したので、持って帰ろうとしたところを、例の女が嗅《か》ぎつけて、暴《あば》れこんだという訳なんでしょう」
「そうだ、それに違いない。するとわが輩《はい》も大迂回《だいうかい》をやっていたわけだ。ちえッ、いまいましい」


   天罰《てんばつ》下る


 事件は、そこまでは解《と》けた。
 当局は警戒網《けいかいもう》を三原山のまわりに厳重に固《かた》めめぐらした。
 その一方、大学に懇請《こんせい》して、火口底《かこうてい》に果してラジウム二百|瓦《グラム》が投げこまれてあるのかどうかを検《しら》べて貰った。これは案外苦もなく分った。たしかにラジウムは火口底の南寄りの岩の間にあることが確認された。
 しかし、そのラジウムを取出す方法はちょっと簡単には出来そうもないことが分り、当局は未だに警戒の陣をゆるめないで番をしている。なにしろその後、烏啼の消息《しょうそく》がさっぱり分らないので、油断《ゆだん》はならないとのことであった。
 帆村はもうラジウム事件には、大した興味を持っていない。しかし田鍋課長が、彼に自慢ら
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