ままにして、地上へべったりと腰を下した。その大きさは、二階建の国民学校一棟が楽にはいるほどであった。だから、なかなか大きいものだった。
「隊長、攻撃だ。音響砲で攻めてみてください」
帆村が竜造寺隊長に言った。
警備隊員は、長い双眼鏡に引金をつけたような、奇妙な形の音響砲を手にとって、墜落した「魔の空間」に近づいていった。
「困ったなあ、中が見えない。帆村所長、なんとか処置がないですか」
竜造寺隊長が困った顔でふりかえる。
「うまくゆくかどうかわからないが、サイクロ銃で切ってみよう」
帆村は所員に持たせてあった、サイクロ銃をとりあげ、台尻を肩におしあてた。これは中性子を利用したすごい透過力のある銃である。あまり遠くまではきかないが、二百|米《メートル》以内なら、岩でも鋼板でもすぱりと切ってしまう力がある。そして近ければ近いほど、その透過力は一点に集中できる便宜があった。
帆村は大胆にも、そのサイクロ銃をいつでも発射できるように身構えて、ずんずん「魔の空間」に近づいた。
「所長、あぶない。一人では危険だ」
と、隊長が注意して、隊員とともに、すぐ後から追いかけた。と、帆村はどうし
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