の機械が、がたがた鳴り、体の軽い怪塔王はふきとばされそうです。
「ううー、なに負けるものか」
怪塔王は歯をくいしばり、さらに下舵《さげかじ》をとって、怪塔ロケットの頭を下げ、向こうへ逃げようとしましたが、そのとき、
「待っていたぞ。小浜兵曹長はここにおる。青江のかたきだかくごしろ!」
と、小浜機が正面からつきかかってきました。怪塔王は磁力砲をそっちへ向けましたが、それはすぐはねかえってきました。
「ざ、残念! わしの発明したあべこべ砲で、こうもひどくやられるとは!」
怪塔王は、まっ青になりました。もうのがれる道はないかと下を見れば、ちょうどいいあんばいに、例の丘のうえをすれすれにとべば向こうへぬけられそうです。
「うん、しめた。あの道一つだ!」
と、舵をひねって、ひゅーっと燕《つばめ》のように丘の上にまいさがり、いまそこをとおりすぎようとしたとき、丘は天地もくずれるような大爆音もろとも爆発してしまいました。空は一面火のかたまりです。下からふきあげる岩や泥は、まるで噴火山のようでありました。怪塔の胴中が、まっ二つに折れたところだけは見えましたが、それから先どうなったかわかりません
前へ
次へ
全352ページ中349ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング