王はいよいよ丘の上に近づいて、白骨島爆破の導火線を磁力砲の力で点火しようという考えとみえます。
 タタタタン、タタタタン。
 挑戦するように、上からは編隊長機と三番機の機銃射撃です。怪塔王は、ガラス窓のところにものすごい形相の顔をつき出し、
「うぬ、邪魔をするか。機銃の弾丸など、何の役に立つものか。この磁力砲でもくらえ」
 と、猛烈な磁力を怪塔の尖端から出しますと、紫の光がさっと空中を流れて上へ!
 あぶない編隊長機と三番機! そのとき、それを待っていましたとばかり、塩田大尉はあべこべ砲のスイッチを入れました。

     3

 あべこべ砲のスイッチの入れかたが、もうすこし遅かったら、塩田大尉ののっている編隊長機も、三番機も、翼をもがれて墜落のほかありませんでした。しかし一足お先に、あべこべ砲がつよい磁力の流《ながれ》をおさえて、それを地上へはねかえしました。
「あっ、こいつはあぶない!」
 叫んだのは、怪塔王です。自分の放ったつよい磁力が、向こうからはねかえってきて、いましも彼がのぞいていた窓をあっという間にとろとろにとかし、大穴があいて、そこからつよい風がふきこんできました。塔内
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