ごくとあぶないよ。どうして、あなたは、こんなところへ?」
帆村探偵は、全身ずぶぬれです。
「いや、えらい目にあいました。この上の洞窟の中でね。例の大利根博士にあったんですが、博士のために、すでに一命をおとすところでしたよ」
「ああ大利根博士、博士なら、さっきここへも来たが。――」
「えっ、博士は来ましたか。そして、博士はどうしました。小浜さんは、なんの危害もうけなかったのですか」
そういわれて、兵曹長は、いまいましそうに舌うちをしました。
「やられたよ、うまくやられてしまった。せっかく怪塔を占領していたのに、博士が来て、うまいこといわれて俺は外へとびだした。すると待っていましたとばかり、怪塔は空へとびだしてしまったよ」
意外な通信筒
1
硝煙のあいだに、ふたたび手をとりあうことのできた帆村探偵と小浜兵曹長とは、たがいに勇気百倍のおもいです。
「小浜さん、これから、どうしますか」
「それはわかっている。あくまで怪塔王をやっつけるのさ。そして、この根拠地をすっかり占領してしまうのさ」
「わかりました。では、われわれはさしあたりなにをすればいいのでしょうか。
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