不思議があるといっても、解けない不思議というものがあろうはずはないのだ。頭をはたらかせさえすれば、その不思議は必ず解けるにちがいないのだ!)
帆村のこの元気を、神様もよろこばれたのか、そのとき帆村の頭に、なにかぐにゃりとしたものが、ぶっつかりました。
4
洞門の巌《いわお》のうえ、帆村荘六の頭に、ぽかりとあたったものは何であったでしょうか。
それはぐにゃりと、きみのわるい手ざわりのものでした。取上げてみて、帆村はびっくり。
「やっ、これは!」
と、おもわずおどろきの声をあげたのも、むりではありませんでした。帆村のひろったそのぐにゃりとしたものは、やわらかい上質のゴムでつくったマスクでありました。怪塔王が、よく使っているマスクだったのです。
「たいへんなものが見つかった!」
帆村は、そのマスクを光のさしこむ方にかざして、その面をあらためてみましたが、
「ややっ、これは怪塔王の素顔!」
と、またまたおどろきの声をあげました。なんというふしぎでしょうか、帆村が手にしているマスクは、怪塔王の素顔――とおもっていた例の西洋人の顔だったのです。それは鼻の低い、頬ぼねのつっ
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