も、頭を蹴られてはたまりません。兵曹長は苦しそうにうめき、そのまま砂上に手足をだらんとのばして、静かになってしまいました。
敵どもの、大きな吐息《といき》がきこえました。
秘密艦隊会議
1
○○軍港に碇泊《ていはく》している軍艦六甲では、秘密艦隊司令官池上少将をはじめ幕僚一同と、塩田大尉や一彦少年の顔も見え、会議がつづけられています。
司令官池上少将は、一彦少年の顔をじっとみつめ、
「さあ、遠慮なく一彦君の考《かんがえ》をいってごらんなさい。怪塔王が博士を殺したと見せかけて、それでどうしたというのかね」
一彦は、いおうか、いうまいかと、まだ口をもごもごしています。
「おい一彦君、司令官のおっしゃるとおり、君の考を大胆にいってごらん」
塩田大尉も、そばから口をそえて、一彦をはげましました。
「はい。では、思いきっていいます」
と、一彦は、すっくと席から立ちました。
「これまで僕が見たところでは、大利根博士邸内のエレベーター仕掛の実験室といい、猿の鍵であく秘密室といい、怪塔王が怪塔の中に仕掛けているのと同じなんです。だから博士と怪塔王は、なんだか同じ
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