部へ知らせているのでありました。
「ただ今、わが青江機と怪塔ロケットの距離は一千五百メートル。あたりはすっかり晴れ、視界広し」
 と打てば、やがて本部からは返電があって、さらに報告をさいそくして来るのでありました。
 兵曹長はいそがしい。青江三空曹を励ましたり、怪塔ロケットを監視したり、それからまた本部へ無線電信をうったり。
 そのうちに、青江三空曹必死の追跡のかいがあり、とうとう機は怪塔ロケットと平行になりました。敵味方の二機は頭をならべて、まっしぐらに飛んでいく。怪塔の窓がよく見える。小浜兵曹長は望遠鏡を眼にあてました。

     5

 小浜兵曹長と青江三空曹との乗った偵察機ただ一機が、もうぜんと怪塔ロケットにおいすがっています。
 怪塔ロケットと偵察機とは、いままさに併行《へいこう》して高度すでに一万メートルにちかい高空をとんでいきます。
 小浜兵曹長は、やすみなく怪塔ロケットの様子を見ては、本部あてにくわしい報告を無線電信でおくっています。
「ただいま、怪塔の窓から、怪塔王が顔を出した。おそろしい眼つきでこっちをにらんでいる。あっ、顔をひっこめた」
 小浜兵曹長の報告は、な
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