って、怪塔がこなごなになるであろうことは、わかりすぎるほどわかっていました。
ですから怪塔王は、ガスの原料を海水がおかさないように、かねてそなえつけてあった強い酸性の薬をはきださせて海水のはたらきをとどめたのです。さいわい、それがうまく利《き》いて、気味のわるいぴしんという音は、それっきりきこえなくなりました。とはいうものの、いつまたどこから海水がしみこんでこないとはいえません。あぶないあぶない。
2
怪塔が海水中にながくつかっていたため、いまや大心配のときが来たのです。一度は、怪塔王がみずからハンドルをとって、たかい薬をつかっておし鎮《しず》めましたけれど、いつまた、いや、そういっているうちにも、どんなひどい爆発がおこるかもしれません。
怪塔王は、もうこの上は、ただの一秒もぐずぐずしているときではないと思いました。
さいわい怪塔王は、帆村探偵からうばいかえしたマスクをかぶって、いつもの怪塔王になりすましていましたから、これなら黒人も安心していうことをきくだろうとおもいました。
そうだとすれば、怪塔を爆発からすくうのは、今だ、今だけである、そう思った怪塔王は、い
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