きません。どうしてもここで相手を降参させてしまわないと、食事をとることさえもできないのです。
どっちの怪塔王も、もう何食もたべないので、おなかはぺこぺこです。
黒人はどっちにつこうかと困っていますが、おなかの方は大丈夫です。なぜって黒人は、長期にわたって円筒のなかに暮せるようにと、あらかじめ食料品と水をもちこんでいました。ちょうど長距離飛行のときの、飛行士のような生活をしていたのです
だんだん疲れて来るのは、二人の怪塔王です。
『声』の怪塔王は、『顔』の怪塔王をおどすように、(もう海底にながくいられない。やがて怪塔は爆発するであろう)と言って、降参をすすめましたが、『顔』の怪塔王はいっかな降参をしようとは申しません。一体どうなることでしょう。
「おい、がんばらないで、わしのいうところに従え。この怪塔が爆発して、みんながここで死んでしまっては、何にもならないじゃないか」
と、『声』の怪塔王はなおもくどきます。
「僕は爆発なんぞ平気だ。怪塔とともに、ここで粉々にくだけてしまっていいとおもっている」
「それは無茶《むちゃ》だ。命は一つしかない」
「貴様はそんなに命がおしいのか」
と
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