合がわるいのであろうと思いました。つまり大利根博士に会えと帆村がすすめたことは、あくまで博士に知れないようにしなければならぬということだと思いました。なぜ知れて悪いのか。それはいずれ後になってわかってくる事でしょう。
塩田大尉は、かたい決心をしました。
一彦にも、帆村探偵が大利根博士を訪ねよ、といったことを秘密にして、他人に喋らないよう約束させました。
そのかわり、大利根博士に会いにいくときには、かならず一彦をつれていくと、大尉の方でもお約束をいたしました。
こうなると、大利根博士に会うということは、たいへん重大なことになりました。
そうこうするうちに救護隊が山をのぼって来ました。
一彦の足の傷は、本職のお医者さまが見てすぐさま治療してくれました。かなり出血があり、そして足首のところで骨がはずれているということでありました。でも当人はたいへん元気だから、この分なら間もなく元のようになおるであろうといってくれたので、みなみな安心をしました。
救護隊は一彦を担架《たんか》にのせ、山をくだることになりました。一彦は命を助けてくれた炭やき爺さん木口公平《きぐちこうへい》にあって、
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