三根夫が作る工作品にしては、少々できすぎていると思われた。そうであった。これは三根夫が作ったものではなく、テッド隊の中に、こういう模型《もけい》ものを作る名手《めいしゅ》が三、四人いて、それが他の隊員にも教えながら、毎日ほかの仕事はしないで、南京ねずみの家と車ばかりを、えっさえっさと作っているのだった。
 これは、ちょっとふしぎなことに見えた。だが、これにはわけがあった。それは帆村が考えついたことであって、いまではテッド隊長もしょうちしていることだった。それは、このおそるべき怪星ガンから、テッド隊が脱出する秘密計画に、密接なつながりがあるのであった。
 はじめ、帆村がテッド隊長に、三根夫がれいの変調眼鏡を手に入れたことを報告した。そしてその眼鏡を使ってみると、はたしてガン人の奇妙な姿がありありと見えることや、こころみに各部屋をまわって、この変調眼鏡でみると、かならずといっていいほどのぞき穴が用意されてあり、そしてガン人がしばしばそこから首をつきだして、室内のようすをうかがっているのが見られたことを告げた。
「おお、なるほど、なるほど」
 隊長テッド博士も、さすがにこれにはおどろいて、さ
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