高いペペ山と、その下に入江をへだてて向きあうクイクイ岬要塞との間に、今や、撃ちつ撃たれつの砲撃戦がくりひろげられている。
 どがどがどが。
 どがどがどが。
 砲弾は白い尾をひいて、上へ下へと飛交う。
 どがどがどが、どがどが。
 ペペ山にたてこもったのは、ロロ公爵軍であった。その前のクイクイ岬要塞を死守しているのは、火星兵団であった。そこへ丸木がとんで来た。
「おい、どうした。みんな元気がないじゃないか。撃て、撃て」
 そこへ、クイクイ岬要塞の司令官があらわれた。司令官は、胸のところへ、湯たんぽを横にしたようなものをぶらさげている。それにはたくさんの釦《ボタン》がついている。その釦をおせば、どことでも話が出来るし、またどこでも見えるという機械であった。彼の大きな頭には、小さい円錐型の帽子がのっている。それが司令官であることを示す帽子であった。
 司令官は、丸木戦争大臣のところへやって来ると、すべての触手を、孔雀が羽をひろげたように左右にひろげた。それは、兵団長に対する挨拶だった。
「丸木大臣閣下、相手がいけません」
「相手がいけないとは……」
「ペペ山にこもっているのは、火星の前の女
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