やっと思い出しました。どうも、しつれいしました」
 千二は、やっと、ロロ公爵とルル公爵とを思い出した。
「いや、わからなかったのは、むりはありませんよ。火星へ着いたというので、あなたがたは防寒服を着たり、酸素かぶとをつけたりしました。ところが、それと反対に、われわれは今まで着ていたきゅうくつな耐圧缶をぬいで、もとの、はだかになりました。たいへんらくになったので、よろこんでいますよ」
「なるほど、なるほど。あなた方と僕たちは、ちょうど、あべこべですね」
 と、千二は、笑い出した。
 火星人の背は、千二少年よりややひくいので、ロロ公爵と話をしていると、年下のこどもと話をしているような気がする。
 そのあいだ、ルル公爵の方は、あいかわらず、だまっていたが、その時扉があいて、風がはいって来たので、ルル公爵は、ロロ公爵をふりかえって、言った。
「さあ、出かけましょうぜ」
 ロロ公爵とルル公爵は、蟻田博士のところへ、わかれのあいさつにやって来た。
「蟻田博士、いろいろおせわになりましたが、それでは、これから出かけます」
「おお、いよいよお出かけかな。では、どうぞ、おげんきにな。大勝利を、いのってい
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