のうえに、たおれているのだった。ああ、せっかく火星までもどって来たのにこの二人の貴族は、そのよろこびにもあわずに、気ぜつをしてしまったのか――と、びっくりしたが、ほんとうは、そうではなかった。そのとき千二の目のまえで、ロロとルルの胴中《どうなか》がぱっくり、たてに二つにわれたのだった。
「おや」
と、千二がまた目をみはるとたんに、その中からむくむくと立ちあがった二人の怪物の姿!
おお、その姿!
千二は、目をみはった。
ロロ公爵とルル公爵の死骸の上に立上った、二つの怪しい影!
「千二君、なにを、そんなに、おどろいているのですか」
と、その怪しい影の一つが言った。
「えっ」
と、千二は、胸をどきどきさせた。彼は、まだ気がつかないのだ。
すると、その怪しい影は、千二の方へ手をあげて、
「千二君。君は、わたしが誰であるか、まだわからないらしいね。わたしは、ロロ公爵だよ。そうして、こちらはルル公爵だ」
と言って、その怪しい影は、となりに立っているもう一つの怪しい影をゆびさした。
「えっ、ロロ公爵とルル公爵? ああ、そうだった。そう言えば、いつだか見た火星人のほんとうのすがたを、今
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