進するぞ」
 博士は、にわかに大空艇の速度をあげた。大急追である!
「おお、丸木艇め、へんなうごき方をしているぞ」
 蟻田博士は、丸木艇をレンズの中にとらえて、こんどは、はなすまいと一生けんめいである。
 丸木艇は、宇宙艇群のそとにとりのこされ、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、逃げようか、それとも、攻めようかと、考えに苦しんでいる様子だ。
 博士は、そこをすかさず、大空艇をとばして、一直線にすすんでいく。
 すると、丸木艇は、ついに決心したものとみえ、軸をたてなおすと、もうぜんと蟻田艇めがけて向かって来た。
「うむ、とうとう決戦をするかくごだな。新田、ガス砲をしっかりたのむぞ」
「大丈夫です、博士」
 両艇は、だんだんと近づいた。
 丸木艇のものすごいうなりが、大空艇の中まで聞えて来た。千二少年はおもわず手に汗をにぎる。
 ついに、両艇は正面衝突か?
 大空艇の中では、このところ、自動操縦装置を切りはなし、博士自身が操縦桿をにぎっているが、ここは、機械にまかせられない重大な瀬戸際である。
 博士は、操縦桿を両手でぐっとにぎり、両脚をふんばったまま、化石の人のようであった。この際、針
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