しい。あのぴかぴか光るのがくせものだ。とにかく、ここにいては、きけんだから、ひき上げたがよい。おい、大江山隊長ざんねんだろうが、ここはひとまず、ひき上げたがいいぞ」
「そうですか。ひき上げなければなりませんか。ここまで攻めたてたのに、ざんねんだなあ」
 そうこうするうちに、ありとあらゆる金属がぐにゃぐにゃになり出した。十号ガスのピストルは、ことごとく地上に落ち、帽子のきしょうも、金ボタンも、みんなとけて落ちるのであった。
「こいつはひどい」
「これでは、火星兵をなぐりつけることも出来ない」
 そこで大江山隊長は、ついに心を決し、
「総員、いそぎひき上げろ!」
 と、命令を出した。
 一同は、その命令にしたがって、ひき上げをはじめた。すべるように、山の斜面を下りていく。蟻田博士も新田先生も大江山隊長も……。すると、火星兵どもは、あやしげな声をあげて、はやしたてるのであった。
 ざんねんながら、大江山突撃隊は、一たんひきあげる外なかった。
 火星兵団が、あやしい光線を出して金属をとかすということは、これまでにも、外国の例にあったことでもある。しかし、日本において、これがはっきり見られたのは
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