らないが、火星人たちは、びっくりしてそこをとびのいた。
「撃て! 今だ!」
博士の声だ。ごうん、ごうんと、博士と先生とは、残る火星人めがけてガスピストルを撃出した。
十号ガスのききめはものすごかった。
蟻田博士と新田先生とは、のこりの火星人めがけて、ガスピストルを、どんどんぶっぱなした。
ごうん、ごうん、ごうん。
ぱかっ、ぱかっ。
弾丸は、おもしろいほど火星人の胴中《どうなか》にあたる。そうして黄いろいけむりがむくむくと出て来る。
火星人はそのけむりにおどろく。
ひゅう、ひゅう、ひゅう。
ぷく、ぷく、ぷく。
妙な声を出して、火星人たちがさわいでいるうちに、あっちでもこっちでも、しゅうっ、しゅうっと音がして、火星人のかぶっている固い胴が、湯気のようにとけてしまうのであった。
どたり、どたりと火星人たちは、黄いろいけむりに包まれ、大地の上にころがる。
けむりが少し消えて来ると、その下に、火星人は、たこのひもののように、赤黒い体を小さくちぢめて、固くなっているのであった。
火星人のかぶっていたあの固い胴は、地球の空気の圧力に対して、よわい体を持った火星人が、その圧力
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