を防ぐためだった。その防圧胴が、蟻田博士発見の十号ガスのため、とろとろととけて、湯気のように蒸発してしまうものだから、火星人は赤はだかの上に、地球の空気の強い圧力を受けて、一たまりもなく押しつぶされてしまうのであった。
 何という痛快な出来事であろうか。
「博士、すばらしいですなあ。これこの通りに火星人のやつ、みんな死んでしまいました」
 と新田先生は、喜びに声をふるわせて言った。
「うん、これなら、まず使いものになるわい」
 蟻田博士は、死んだ火星人の体を、前かがみになって、よく見ながら言った。
「蟻田博士、そのあたりに、もっと火星人がおればいいのですがねえ」
 と、新田先生は、ガスピストルを手にして、ものたりない顔で、あたりを見まわした。たった二、三発撃ったくらいでは、あまりにもの足りない。
「火星人よりも、そこに倒れている大江山課長を助けてやれ」
 博士は地上を指さした。
「そうだ、大江山捜査課長が、火星人にやられていたのでしたね。ガスピストルが、あまりよくきくものだから、つい忘れていました。失敗失敗」
 と、新田先生は赤い顔をした。
 そこで二人はまず第一に、気をうしなって倒れ
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