撃するのだ。そのロケットの位置は……」
と、怪人丸木は、訳のわからぬ符号をしゃべって、ロケットの位置を知らせ、
「すぐ、そのピート機をやっつけてしまえ!」
火星へ飛ぶロケットを撃落《うちおと》せという命令である。もしもこのまま火星へ着かせたなら、それは丸木の手落ということになるのであった。だから、そういう人間のロケットは、すぐにやっつけてしまわねばならない。
怪人丸木の命令一下、間もなく真暗な宇宙において、すさまじい惨劇が起った。ピート大尉のロケットが、白いガスを吐きながら、真一文字に、ぐんぐんと進んでいくところは、まことに勇ましいものがあったが、そのうち、後から、異様な形をした大きな宇宙艇が現れた。それはもちろん火星兵団の宇宙艇であった。
火星兵団の宇宙艇は、前と後とに、大きな魚の目のような窓がまぶしく光っており、艇全体が、薄桃色の光の霧のようなものでおおわれていた。形から言っても、ピート大尉のロケットを金魚ぐらいにたとえると、火星兵団の宇宙艇は、一メートル以上もある大きな鯉のようで、とても、くらべものにならなかった。宇宙艇はどんどんロケットに追いせまり、やがて、
「あっ!」
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