空気に押しつけられて、小さくちぢまってしまったのだ。だから、あのように小さな体になってしまったわけだ。
頭のすぐれた火星人は、人間に近づくためには、そのままの、自分の姿を人間に見せては損だと思い、怪人丸木のように、また山梨県の山中に着陸した火星兵団の兵士たちのように、胴の上に、つくりものの首をつけたり、これもつくりものの手や足をつけたりして、ひたすら人間の形に似るようにつとめていたのであった。
「何という用意のいい火星人だろう」
と、新田先生は三度感心の声を放った。
「さあ、あなた、感心ばかりしていないで、私たちを早く助けて下さいよ、ねえ」
と、檻の中の火星人が、先生にさいそくをした。
「おお、そうだ。こうなる上は、善良な君たちを、ぜひ助けてあげたいが、一体蟻田博士は……」
と言っている時、後で咳ばらいが聞えた。
42[#「42」は縦中横] 人間ぎらい
「何だ、新田じゃないか。お前はけしからん奴だ」
と、しわがれた声が、先生の背中の、すぐ後でした。
「あっ、蟻田博士!」
いつの間に、ここへはいって来たのか、蟻田博士が、先生の後に、ぬっと立っていた。
「博士、ど
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