ドラム缶のような胴! あれがその入れ物なんだよ」
「火星人がはいっている入れ物? あのいかめしい胴中《どうなか》に火星人がはいっているのかね。地球の空気があんまり濃すぎるので、あの胴のような入れ物の中に、火星人がはいっているのかね。ほんとうかね。いや、ほんとうらしい。ふうん、それは驚いた。へええっ」
新田先生は、驚きをかくそうともせず、しきりにため息をついた。
「ふうん、そうか、火星人の体に、そんな秘密があるとは気がつかなかった」
と、新田先生は、地底にうごめく火星人の話を聞いて、感心のあまりひざを打った。
そういうことが、ほんとうだとすると、いろいろなことがわかる。小学生たちが生けどった火星人がおしまいに胴中一つになってころげ廻るうち、折から行進して来た戦車にぶつかって、胴中が粉みじんに割れ、その時、中からゴムでこしらえたたこのようなものがころがり出て来たところを、大きな犬がくわえて行った謎のような事件があったが、今、火星人の話を聞いて、あの不思議な謎も、たちまちに、解けてしまう。つまり、火星人を、地球の濃い空気の圧力からまもっていた胴がこわれ、その中にいた火星人は、たちまち
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